2013年10月1日火曜日

【茶道クラブ】平成25年9月25日



 
 

  今月は漆芸家の石原先生の講義がありました。漆液の採取から製作工程などスライドを使用しての講義でした。最近では使用する竹、筆、炭などの材料が高価になってしまったための苦労などもあるとのこと。漆器は英語でjapanと言われ(磁器はchina)お茶の懐石で使用する膳などはほぼ漆塗りですが、昔はたくわんなどで清めて乾かして使用していた。その名残でいまでも茶懐石では香の物には大根を入れ、お湯で清めて返します。昔の人がそれでもおなかも壊さず食味も損なわなかったのは、どうやら漆には抗菌効果があるらしい。24時間菌を培養したら菌数は0になるらしいです。日本の温度湿度の状態では漆器はもっともすぐれたものらしく、中性洗剤で普通に使用して35年は耐久性があり、口のところが漆はかけるが、また塗りなおせばまた35年もつそうです。陶器だとこれが欠けたり壊れてしまったりで使えなくなってしまう。紫外線には弱いが、温度は炭化する温度まではおそらく大丈夫であろう、食洗機や電子レンジには弱くても、日本の中で使用する場合には最も適した器として、漆器を見直すきっかけになりました。




 
 
 
 
軸 東籬佳秋色

花 彼岸花 


 彼岸ごろ開花することから彼岸花、これを食べた後は彼岸()しかないといういわれもある有毒植物で水田や墓によくみられるのは、昔田や死体をほりかえす動物がその毒を忌避することから植えられ、山間部にみられるものは昔そこが人里であった可能性を示す。有毒成分のリコリンは水溶性であるため、水に曝せば無毒化が可能であることから戦時中の非常食とされたこともあるそう。(真似しないように) 別名の曼珠沙華は仏教で天上の花とされ見る者に悪をはなれさせる力があるとされている。彼岸にお墓参りをするのは、極楽浄土は西の彼方にあるとされ、太陽が真西に沈む春分、秋分の夕日が道しるべと考えられていたため、春分、秋分の日を中日として先祖に感謝し、前後3日間は彼岸に至るための6つの徳目(六波羅蜜)を修める日とされる。悪はすべて弱さから生れる。子供が悪くなるのはその子が弱いからにほかならない。強くすれば善良になる。なんでもできる者はけっして悪いことをしない。極楽浄土を目指して強い人間になりたいと思います。


 
 
 
 
 
横一列ならんで割稽古。熱心なご指導で手前座で点てられるようになるのも早いです。今月もありがとうございました。

H25.9.25

 

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