茶道への誘い 佐藤宗由茶道教室 佐藤宗由
お茶を飲む習慣は 今から1200年前に中国から日本につたえられました。当時は飲み物というよりは 薬として飲まれていたようです。その名残で現在も「お茶を一服差し上げます」という言葉が使われています。
茶道は 一椀のお茶をいただくことによって 亭主と客が 親しく、心地よく交わる事ができるように 四百数十年前に利休居士が確立され 現在まで伝えられてきました。一方で茶道においては 掛物、絵画、花、香などをはじめ 日本古来の伝統的な文化や 古(いにしえ)の生活そのままが息づいています。日本人の美点といわれてきた礼節やお互いに感謝し支えあい譲り合い思いやる心を 茶道を通じて少しでも再認識していただければと思っております。茶道を学ぶことは 日本人としてのアイデンティティーを再確認できる場といえると思います。また、日本特有の四季折々のお茶を楽しむ機会を 皆様と分かち合えたらと存じます。
先日は新入職員研修に私どもの茶道教室においでいただき 感謝申し上げます。
研修のお役にたてたでしょうか?
(はい、もちろんです。襖に注目、障子です。2週間後には展覧会のようにすべて夏へと様変わり)
今月は新人職員を研修していただきました。茶道クラブも引率?として同席しました。
花 しまがや 花とともに皆さんも涼しげな笑顔でこの余裕
ほたるぶくろ 二日間新人研修よろしくお願いします。
あざみ 京鹿の子
路地に火をいれてありました。ちゃんと水も打たれています。高級旅館か料亭顔負けのセットです。葉っぱの虫食いもみられないし、枯葉もなく枝ぶりは芸術的。(ほっとくと当然新芽でもじゃもじゃになり、虫が湧くか病気になります。)雑草も当然はえていません。
手入れの行き届いた日本庭園。
水羊羹は先生の手作り。なめらかさは感動ものです。美味しいものでとてもなごやかムード。
やはりおもてなしは胃袋からが基本?
曲水差に菖蒲 鮎かごに紫陽花をいれてあります。
軸は喫茶去 まあ、お茶をおあがりという意味であまりやかましくいわないで頂戴するのがよい。
やかましく考えて辞退したり、コチコチ堅くなっていただいたのではせっかくのご好意にそむくというものである。飲んだら去れという意味ではありませんからごゆっくり。
初めての御茶室にもかかわらず、皆さん指がそろっています。Japaneseだけの習性かと思いきやそうでもない?美しいものを前にすると人間だれでも、己もそれに見合うよう美しくあろうとするのかしら?
水無月 これも先生の手づくり 千菓子 三友堂
葛のもちもち触感がたまりません 水とほたるでとても涼やか
衣替え同様、襖も葺戸に。夏の強い日差しを遮り、風通しも良くなります。このように日本家屋ではより夏らしく、より涼しく季節を楽しんでいたことがうかがえます。季節の移り変わりとともに建具も入れ替え季節を迎える。透けてみえる景色が何とも幻想的で、暑い夏が楽しくなるような、今ではとても贅沢な空間です。
鮎の錦玉 岩の間を流れる清流を鮎が泳いでいきます。寒天の固まる頃を見計らいながら、鮎が沈まず層が分離せずに作るのは至難の業。大納言小豆が岩に見えなければ悲しいところですが・・・。
軸 関
関所のことで、手形をもっていないと通過できないというあの関所です。現代はどこへいってもさほど身の危険を感じることもなく、よそ者が来たといって攻撃されるわけでもなく、まわりは話したこともない他人だらけで勝手自由に行き来ができるので、あまりピンとはきませんが、このような昔の習慣を知ると、過去をあこがれる一方で、感染症や飢餓が減り、誰でも医療が受けられるようになったり、戦争を回避して会談するという平和的手段を講じることができたりと、現代の生活で私たちが享受できる習慣が、じつはすばらしいものだったと認識できるものがたくさんあり、人類は確実に進歩してきたんだなと感じることができます。(過去を美化しすぎてはならない、昔はもっとひどかった)しかし、危険を察知する能力や創造力など、副次的に失ってきたものもたくさんあります。
私たちは過去の大変だった苦労を忘れず語り継がなければいけない。他国を旅することはその土地の人や風土などが分からないという大変危険なこと。物を買い与えられるということは作る過程の苦労がわからず仕組みを理解できないという事。そういったことを知らずに過ごすには現代は過去よりもあまりにも複雑で危険かも知れない。私たちが捨ててきた習慣を理解した上で、歴史や現代を正しく理解していきたいと思います。
椅子でできる点前座
膝が痛くなっても椅子に座ってお手前ができます。若者も正座が苦手なのでありがたい・・
先日は、お忙しい日々の中、当社西日本ファーマシー新人職員の研修会を開催して頂きありがとうございました。
今回の研修を通じて、日本人としての礼節や、お互いに感謝し譲り合い思いやる心を新人職員一同再認識出来ました。
この心を、常に患者様、利用者様に届けられる様に日々業務に取り組んで参ります。
この度は、本当にありがとうございました。
ライフスクエア坂出
総施設長 高瀬 真