今月は大炉のお手前です。厳寒の頃だけのお手前です。軸もそれに合わせて”銀椀裏に雪を盛る”。白銀の椀に純白な雪を盛ったら、一体となって見分けがつかなくなってしまった。
しかし銀椀は銀椀で雪にはかわれないし、雪は雪で銀椀にはなれない。見分けがつかないから同じものと判断してはいけない。ものの本質を見ることがたいせつということを説いた語です。
現代では自然を観察するということからどんどん離れて、ものの本質を見分けることがむつかしくなっているかも知れませんが、自然を師としなければならぬ、手本として他人を学ぶなら取り柄の少ないものになるだろう。自然の対象を学ぶなら立派な成果をあげるであろう。私たちも自然を観察しそれを表現する才を養って、お茶室に臨みたいと思います。
今日は代稽古の先生も来てくださいました。 横について教わりとてもわかりやすかったです。 おかげでだいぶ手つきも美しく様になってきました。 |
大炉は逆勝手。足の運びから釜の位置など普段とあべこべでとても難しいお手前です。
頭の体操にはなるかもしれません。マンネリになってきたらたまに”逆”にしてみると、意外な発見ができるかもしれませんね。
主菓子 かるかん |
干菓子 鈴と梅 |
これら日本人として徳や知識を、むなしい夢や希望ではなく確かな富として次世代へと受け継いでいかれたらと願います。