軸 瀧 銀河三千丈
花 花かご むくげ あざみ しまがや とらのお さわききょう
李白の詩に飛流直下三千丈 疑是銀河落九天 瀧の流れはしぶきを上げて直下すること三千丈あり、まるで天の川が天から落ちてきたかのようだ という一節があります。水は全ての生命の源であり、その秘められたエネルギーはまさしく銀河に喩えられて臆することのないもの。瀧の筆もまっすぐ上から下へ力強く描かれ、この時期の自然界のエネルギーを感じさせてくれる軸です。花も色とりどりの草花がたくさん生けられ、命あってこその世界であることを思い出させてくれます。そしてその命はいつか朽ち果てるはかないものかもしれないが、芸術として表現され与えられた感動は後世まで伝えられ、一個の生命よりも記憶により存在し続けることができる。お茶室にはたくさんの芸術が溢れていますが、一つ一つの芸術の素晴らしさを感じ取ることができる人間になりたいと思います。
釣瓶とは縄やさおの先につけて井戸水をくみあげる桶。私達はここで初めて釣瓶をみましたが、武野紹鴎が井戸からくみ上げた水を水屋に置く為に好んだのが始まりだそうです。時代はかわりいまは水道から水は汲まれ釣瓶も姿を消しています。昔の人々の水に対する様を感じることのできたお道具。
主菓子 夏の海
白小豆の粒餡を2色の練りきりで包み青海波の文様の型をおして金箔をあしらっています。この模様、島国日本が起源のように思えますが、実はペルシャ・ササン朝様式の文様が中国を経由して伝播したもののようです。
白小豆の粒餡を2色の練りきりで包み青海波の文様の型をおして金箔をあしらっています。この模様、島国日本が起源のように思えますが、実はペルシャ・ササン朝様式の文様が中国を経由して伝播したもののようです。
おまけ マンゴープリンのケーキ
県内でも生産されるようになったマンゴー。でもフレッシュはまだまだ高いので缶詰め使用です。気候変動で熱帯の果物が栽培され、そのうちリンゴがたべられなくなってしまうのでは?と心配もありますが、楽しく順応していくことにします。
夏の大変暑い時でしたが、お茶室のしつらえは涼しげに整えられ、暑さも疲れも忘れる楽しいひとときでした。皆仕事もあり忙しい中でも時間を合わせて茶道クラブの皆で集まってお茶を飲むということ。ひとりでいたら自分のことなど見えないけど誰かがいてくれたらはっきりわかる。最近では孤食という言葉もありコミュニケーションの場が少なくなっていますが、たくさんの人とかかわり話をして一緒にお茶をする、相手が聞いていようが理解していまいが違いはない、大事なのは一緒にお茶を飲み会話をしているという事。人とふれあうことのできる茶道の世界を大切にしていきたいと思いました。