軸 春風春水一時来
唐の白楽天の詩の結句で
柳に気力なくして条先ず動き、池に波紋ありて氷尽く開く。
今日知らず誰が計会せん、春風春水一時に来る。
柳の木は力なげに枝をだらりとたれているが、その枝が春の風に吹かれて先ず揺れ動き
池の水面には風の為波紋が立って、冬の間張りつめていた氷もすっかりとけてしまった。
今日はいったい誰がこのようにうまく事を計画して、春の風と春の水が同時にやって来たのだろうか。
長い灰色の冬が終わり、色とりどりの春の開幕の喜びを謳歌している様がうかがえます。自然の移り変わりを喜び、素直に表現されています。科学エネルギーの利用により年中好きなものを好きな時に手に入れられるようになり、季節を感じることが減ってはきていますが、天候をあやつることはできません。光や温度で多少は自然を騙せても、大地の営みはごまかせるものではなく、人間は口があるために脳には嘘がつくことができても身体には嘘はつけません。自然に支配され存在していることを忘れずにいたいと思います。
花 踊子草 かわらなでしこ
花もだんだん色めいてきて、にぎやかになってきました。
花もだんだん色めいてきて、にぎやかになってきました。
仕事帰りにお茶室でお茶一服 干菓子は藤と青楓
立体的な桜の花びらのお菓子、桐箱で送られてくるそうです
主菓子は導明寺のあやめ
お稽古風景 指が離れず手をそろえるということが身に付いてきた様子
皆手元が美しくなってきました。これからだんだんと暖かくなってお茶室の季節のしつらえが楽しみになってきました。軸、花、お菓子やお道具でそれぞれの季節を愛しみ楽しみたいと思いました。また来月が楽しみです。