2011年12月15日木曜日

【茶道クラブ】2011年12月15日(木)

【茶道クラブ】

~ 師走 ~ 


年末の除夜の鐘は日本仏教の年中行事ですが、お茶事でも鐘があります。禅は全て鳴り物で動いていて時間はわりとやかましく決められている。お茶の世界でもこまかい規則や決まりごとがおおいです。道具の位置から歩き方まで、なにもそこまで決めなくてもと思うようなこともありますが、その通りに稽古をする。自分はこうしたほうがいいと思うのに、お茶ではこう決まっている。結構窮屈に思いますが、でもそれが実はとてもありがたく思えることがあります。いろいろなことが多様になり、選択肢はふえたけれども何に従えばいいのかわからない現代で、決まりという先人がつくってくれた知恵がある。そして何年も続いてきたその決まりにはそれなりに理由がある。美しくみえることはもちろん、道具がおきやすかったり、手前に無理がなかったり。そしてなによりその決まりを選んだり決めたりする時間から開放される。時間や規則を守り、時間や束縛から自由になる。もちろん、かわっていかなければいけない部分もあると思いますが、昔の茶人たちが作ってくれた決まりを大切に伝えていかなければと思います。 

掛け物
無事是好年    鵬雲斎 
無事という単語は年末のこの時期よくみられます。一年が無事に終わりましたという想いからでしょうか?無事に何事も無く、ただ月日が流れてしまった気もする。其れで好いのかもしれない。平常にここに存在することに感謝します。  


12月12日 出雲のピカソ、陶芸家の安食ヒロ先生の窯元へ行ってきました。お茶室でお茶も頂いたのですが、ほとんどが先生の作品に囲まれたお茶室で、とても斬新。いつもみなれた道具がちょっと違う。独創的な世界が広がって、お茶碗、茶杓、と凝りに凝り固まった頭が童心に帰って、??これはなんだろうあれはどういうことだろうって頭に起爆剤をふっかけられて、つまりかけてた脳血管が一気に広がって血がかよった気がしました。どこ見ても楽しかったし、まだ何かかくれてないかななんてキョロキョロしたり、芸術ってすばらしいなと心から感動し、私も一つお茶碗を買いました。道具は人を選びますが、このお茶碗に満足してもらえるよう大事に使い込んでいきたいと思います。 


午後は足立美術館。紅葉がとってもきれいで、思いがけず紅葉狩りを楽しむことができました。苔ももみじも松も、どうやったらこんなに綺麗に育つのかと思うくらい綺麗で、ポストカードなどの写真そのままの光景をこの眼で楽しむことができました。