2014年7月2日水曜日

【茶道クラブ】平成26年6月18日、7月2日


 新人研修ということで茶道クラブで新人の方々をお招きしました。おそらくお茶室は初めて?の経験で佐藤先生よりお茶室での作法、また露地へでて蹲の使い方などを実践しました。もともと茶道の習わしで、客人が這いつくばるように身を低くして、手を清めたのが始まりである。茶事を行うための茶室という特別な空間に向かうための結界としても作用するというこの作法、身を低くして手を清める、亭主の立場を尊重し、自分の立場をわきまえる。これから向かう神聖な空間への心構えが湧いてきます。


 七夕の趣向とのことで松屋藤兵衛の珠玉織姫。織物産業が盛んな西陣辺り、今宮神社には桂昌院尼(五代将軍綱吉の母)を祀った織姫神社があり、桂昌院尼を偲び、五色の糸玉に案を得て創作されたそう。五色の柔らかな色合いがとっても美しく七夕にぴったりの干菓子。織姫の織る五色の糸に見立てられているのでしょうか。織姫と彦星の、結婚して仕事を忘れて楽しく暮らすようになり、神様を怒らせて別々に暮らすよう引き離されてからは一生懸命働き年に一回の逢瀬を許されたという七夕物語。怠惰を唾棄し、勤勉を尊重する物語は私達社会人にとって大変意味深い物語です。



 勤勉な者は願をかけるに及ばずとはいいますが、笹に願いを・・・。墨を用意していただき短冊にそれぞれ願い事をかいて笹に飾り、海に流すのが習わしだとか。ちなみに短冊に書いてご利益のある願い事は芸事であるとされるそう・・・。




 濃茶は初めて飲まれたのではないでしょうか?一つの茶碗で回し飲み。遠慮してもいけないし飲みすぎても困ります。自分の分量をきちっと飲んでまわすことも大切です。主菓子は錦玉と練りきりで作った水中花。何気ないお菓子ですが、寒天の固まる頃合いを見定め練りきり生地を配するのが大変難しいお菓子です。


 水菓子にヨーグルトのアイス、柑橘類の皮で作ったオランジェット。どちらも家で作れますのでレシピが必要な方は茶道クラブまでお問い合わせを。

 
 
 
 

 新人の方達のためにお手前を稽古しています。人をもてなすためには前準備も必要です。楽しんでいただけたでしょうか?これから社会で活躍が望まれる大事な方々にお茶一服差し上げることができ、大変光栄に思います。これからの社会生活で思いや行動に二通りの道があり、一方の選択を迫られた時、人はいずれ来る死を思うのがよい、自分の死が世界に喜ばれるのか、悲しまれるのか。前者に導く生き方は避けなければならない。物語は善と悪の一通りしかありません。善に導くことのできる先輩でありたいと思います。

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