2012年11月22日木曜日

【茶道クラブ】平成24年11月8日


 紅葉の美しい時期になりました。お茶室に自然を持ち込んで楽しむことができるのも、四季のある日本ならでは発達した文化だと思います。最近は気候変動が世界中に起き、我々を悩ませています。温暖化は人間が引き起こしたとか、間違いを犯したからだ―それも自分を中心に考える人間の過ちで、本来自然とは全てを征服する無関心な存在であり、私達がそれを忘れてしまっているだけ。こちらの都合も考えてはくれないし、情も与えてはくれない。常に自分を支配する力が別にあるという畏怖の念を抱きながらも、日常を鼓舞する創造力が茶道にはあると思います。自然の都合に合わせて生きるだけの存在であることを忘れず、尚且つ生活に彩りを与えて人生を素晴らしいものにするために、稽古に励みたいと思います。

花  西王母  中国の神話に登場する女神の名前で、不老不死の霊薬とされるモモの木の所有  
          者の名前がつけられた椿で、モモのようにふっくらとした花です。西遊記には孫悟
          空がそのモモの実を盗む話があるそうな。

    百日紅(サルスベリ) 幹がつるつるで木登りの得意なサルでもすべることから、この名が付
                             いたそうです。




 善通寺管長の樫原禅澄氏がお見えになり、講義していただきました。とてもわかりやすく、お茶と健康の話をしていただきました。教養と教育のある人はぼけない(今日用がある人と今日行くところがある人!)など、明るく楽しくお話していただきました。
ぼけ(痴呆症)防止二十か条もいただき、薬局のほうに貼らせて頂いたところ、患者様にも好評です。



 光琳菊

江戸中期に活躍した絵師の尾形光琳の考案したデザインを光琳菊といい、その上用饅頭です。蒸しあがったばかりの上用饅頭の味は格別!川向製です。





濃茶  抹茶を少量の湯で練った抹茶ポタージュのようなもので、一人分1日の食費代くらいで本当に薬になりそうな代物。
薄茶用の抹茶でやると、苦くて飲めないので気をつけて。これは廻し飲みです。
一座建立を目的とし、皆で平等に分け飲む。世界中の富もこうやってわけたら争いは起こらないでしょうが。自分の飲み口は茶巾で拭いて、次に廻します。皆で同じ飲み口から飲むのがマナー。
正面を意識しないと、あちこちで飲む羽目になってよろしくないです。たとえ嫌いな人の隣でも同じところから飲んでください。



今月は高貴な方の貴重なお話も聞かせていただき、またおいしいお抹茶とお菓子でとても頭と体にいい1日でした。

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